正常歩行にはメリットが多い
正しい姿勢で歩く正常な歩行は、言わずもがなですが身体におけるメリットがたくさんあります。
歩行姿勢に気を付けて歩くことで普段の歩行が筋トレ代わりになったり、ウォーキングでの有酸素運動能力向上に繋がります。
【正常な歩行って何だろうか】理学療法士視点で考えてみる より
正常歩行にはたくさんのメリットがあります。
上の投稿に書いたような筋トレの効果や、有酸素運動能力向上などの身体面だけに留まらず、精神面にもプラスの影響が多いことが分かっています。
正常歩行のメリットその①:姿勢が良くなる
大きな歩幅で歩くことで、股関節や骨盤が大きく動きます。
股関節周囲の筋肉が伸び縮みし、また、骨盤と肋骨の間を走る腹筋群も伸び縮みして動きやすくなります。
【○○するだけ】歩行のポイント より
正しい姿勢で歩くことにより、股関節や腹筋など【身体の中でも大きな筋肉】をしっかりと伸び縮みさせて使うことができます。
筋肉には、握力などの単純で瞬発的な【筋力】と、【筋出力】や【協調性】といって姿勢や動作に応じてバランスよく筋力を発揮できる力と大きく2つの能力があります。
正しい姿勢での歩行によって、筋肉をしっかりと伸び縮みさせて使えるようになると、単純な筋力だけではなく筋出力や協調性も向上していきます。
筋肉が伸び縮みすることで柔軟性も上がっていくため、さらに関節が大きく動けることに繋がります。
また、正しい姿勢をキープするためには身体の柔軟性や、筋出力・協調性の向上が必要になります。
正常歩行でたくさん歩くことは正しい姿勢に繋がり、正しい姿勢が取れるようになると身体への負担が減り、疲れにくく、身体を動かしやすくなるため、さらに歩行距離が伸びていく、という相乗効果が得られます。
正常歩行のメリットその②:血液循環がよくなる
24時間365日、私たちの身体の中は血液が駆け巡っています。
血液は心臓のポンプによって全身へ送り出されてまた心臓に戻ってきます。どんなに心臓が頑張っても、血液は「水分」のため重力には逆らうことができず、一部は身体の下、足の方に溜まります。
正常歩行によって足腰の筋肉が伸び縮みすると、それに伴い筋肉の中や横を通る血管が圧迫されます。
この血管への刺激によって、下に溜まった血液を送り返してくれるために血液循環が良好になります。
血液循環が良くなると脳への血流も促されて頭がハッキリしやすくなりますし、女性の悩みで多い「足のむくみ」や「冷え」の解消にも繋がります。
正常歩行のメリットその③:腸内環境がよくなる
しっかり足を大きく動かしたくさん距離を歩くことで、お腹周りの筋肉にも刺激が得られ、内臓の活性化に繋がります。
お腹周りの筋肉が刺激されと、そのすぐ横の腸の動きを活発化してくれるのです。
また歩行のようなリズム運動は、腸など内臓の動きをコントロールしている自律神経のバランスを整えてくれることにも繋がります。
筋肉からの刺激と自律神経へのアプローチ、この2つの効果で腸の働きが良くなり、腸内環境も整いやすくなってくるのです。
それなら、どのくらいの距離を歩くとよいのか
よく、健康のためには「1日あたり10,000~12,000歩ほど歩きましょう」と言われます。
会社に通勤するだけでも5,000~8,000歩も歩けているとしたら、ついでに1駅分歩くだけでも、あっという間にこの目標を達成できると思いませんか?
【正常歩行のために】重要なのは〇〇のストレッチ より
一般的な目安としては、1日で10,000歩程度歩けるとよいとされています。
「10,000歩」と聞くとかなり長距離をイメージされるかもしれません。
距離にすると7~8km、時間にすると約2時間ほどになります。
この10,000歩は一気に歩く必要はなく、1日の生活の中で総歩数として歩ければ十分効果があると言われています。
通勤時にいつもより1駅分多く歩けば十分な距離になりますし、ただ歩くだけではなく「正常な歩行」で歩くことができれば、今日お伝えした3つの効果はより上がっていきます。
歩行にはこれ以外の効果もたくさんあり、無料で毎日できることなのにとってもコストパフォーマンスがいいと思いませんか?
普段の生活でちょっと気を付けるだけで、正しく歩けるようになることの健康効果はとっても高いのです。
ご自身の身体と歩行のチェックを、歩行の専門家である理学療法士視点で行ってみませんか?
現在の問題点や、改善するためのセルフエクササイズもお伝えできます。
気になる方は是非ご相談ください。
コメント