私たちの身体には【背骨】があります。
この【背骨】がS字カーブを描いているということ、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
では、自分の身体に当てはめた時に、身体のどの部分がどのくらいカーブしていると良い姿勢と言えるのか、今すぐに姿勢を正せる方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。
座り姿勢の時間が長かったり、日々疲れてどこかに凝りや歪み、張りのある状況が続いていると、それが身体に染み込み、クセになります。
そうなると【正しい姿勢のボディイメージ】は崩れ、姿勢を正すことや、いい姿勢を保つことが難しくなってしまいます。
では、どうすればいいのか。
まずは真っ直ぐな姿勢を身体に覚えさせましょう。
最も簡単な方法はとってもシンプル。
壁を背にして立つことです。
まずは【背骨のS字カーブ】について、知っていきましょう。
人間の身体の中で、頭はかなり重たい部位になります。
その重たい頭は身体の最も高いところに位置しており、物理的に身体の他の部分へ与える影響が大きくなります。
この重たい頭部を背骨が支えています。
背骨がS字カーブを描くことで、この重さを分散し、頭からかかる重さ(ストレス)をリリースしているのです。
姿勢が悪くなると、このS字カーブが崩れてしまいます。
背骨には神経の束が通っており、S字カーブが崩れるとこの神経が圧迫されます。
また、S字カーブが崩れることで背骨にかかるストレスと、また背骨に繋がる骨にかかるストレスが変わり、結果的に分散されていた負担が一部に偏ることとなります。
S字カーブが崩れる=姿勢が崩れると、骨にかかる負担が変わり、骨は変形のリスクにさらされます。
骨はとても硬いため、一つ一つの骨自体の変形は年単位レベルのかなりの長期間をかけて起こるものですが、骨同士の繋がり、つまり骨格は比較的短期間で変わっていきます。
骨格が変わると、骨に付着する筋肉が縮んでかたくなったり、伸ばされて力を出しにくくなってしまいます。
筋肉には血管が豊富に含まれているので、かたくなったり伸ばされたまま縮みにくくなると(働きにくくなる)と、むくみに繋がったり、老廃物が溜まりやすくなります。
また、骨格の変形は、その中に収まっている内臓にも負担をかけます。
椅子に座る方が立ったり動いたりしているよりも楽なように思えますが、
座り姿勢は人の身体、特に【腰】にとって非常に過酷な姿勢なのです。
そこで、正しい姿勢に整えていくことが大切になります。
そこで壁を使い、真っ直ぐな姿勢を身体に思い出させ、改めて覚え直してもらいましょう。
踵・お尻・背中・頭を壁につけ、頭と踵が引っ張り合うように少しグッと上に伸びるイメージで立ちます。
※痛みが出る場合は決して無理しないでください
お腹に力が入ればOKです。うまく頭と踵を引っ張り合えない場合は、太ももに力が入っていることが多いです。膝を軽く曲げ伸ばししてみたり、膝をわずかに内外に向けてみて、太ももの力が抜けて伸びやすい位置を探してみましょう。
まずは1日1分からでいいので、この姿勢をキープしてみてください。
慣れればそれを朝昼晩の3セット、そして時間を延ばしたり、セット数を増やしていきます。
普段の積み重ねが今の姿勢をつくっているため、どうしても地道な作業や努力になりますが、続けることで必ず変わっていきます。是非やってみてくださいね。
この他にも、姿勢に関する記事もありますのでぜひ読んでみてください。
呼吸や姿勢を「しっかり改善しよう」と思われた場合は、やはり客観的な指導があることが一番効率的かと思います。
動作・歩行・姿勢・呼吸の専門家である理学療法士視点を入れて、一度ご自身の身体をチェックしてみることはいかがでしょうか。
現在の問題点や、改善するためのセルフエクササイズもお伝えできます。
お気軽にご相談ください。
また、もっと知りたいことやわからないことがある場合も、是非コメントや連絡いただけると嬉しいです。
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