【動作・歩行・呼吸の専門家】である理学療法士として、身体の歪みや不良姿勢が心身に及ぼす影響と、その改善方法・予防方法をこのブログでお伝えしています。
病院に勤めていた頃から、怪我や病気の受け止め方や回復のスピードなどで男女差があることを感じてきました。
女性はライフステージによって身体も心も大きく変化する性であり、その知見を【ウィメンズヘルス】と言います。
わたし自身が女性ということもあり、女性にとって特に重要な【骨盤底筋群】や【骨盤】、その周囲の筋肉などについて、歩行や胸郭、また呼吸との関係を書いています。
先日は【猫背】と【睡眠】の関係性を投稿しました。
日々、深い睡眠を取れることはとても大切です。
身体の疲労を取り、脳に蓄積した膨大なデータを整理してくれる大切な時間であり、プロセスでもあります。
毎日スッキリと眠れて、深い睡眠が取れている方は問題ないですが、「寝つきが悪い・夜間に目が醒めてしまう・起きてもスッキリしない」など、何かしら睡眠に課題を抱えている方は【深く眠るための努力】が必要になってきます。
例えば、寝る前に湯ぶねにつかり身体の深い部分の体温を高めることや、肩甲骨周囲や背骨周りのストレッチを行うこと、また夜はブルーライトを浴びないようにする、など、眠るために様々な方法があります。
今日はそこからもう1つ、理学療法士的視点から睡眠のためにできることをお伝えします。
【寝具や寝姿勢を工夫】して、深く眠りに繋げてみるのはいかがでしょうか。
どれだけ入浴やストレッチなどで身体を整えても、それを支える寝具が身体に合っていなかったり、寝ている時も【不良姿勢】であれば、なかなか深い眠り・質の良い眠りを得ることは難しいです。
実は、理想の寝姿勢は立っている時と同じなのです。
具体的な立っている時の良い姿勢は、横から見ると耳・肩・膝・くるぶしが一直線に並ぶ姿勢です。
それをそのまま寝かせた姿勢が、最も身体に負担がなく、深い呼吸・深い睡眠が取りやすい姿勢になります。
この姿勢が取れるように、まずは寝具それぞれで以下のポイントをチェックしてみましょう。
- マットレス:柔らかすぎて身体が沈みこみすぎたり、逆にかたすぎて身体が歪んだり力が入ってしまっていないか。
- シーツ:汗を吸いやすい素材、保温性の高い素材、肌触りの心地よい素材を選べているか。寝汗が多かったり、布団に入ってもなかなか温まらなかったり、かゆみや感想を感じていないか。
- 布団:適切な重さになっているか。重すぎて疲れたり、軽すぎて寝ている間に身体から離れてしまったりしていないか。
- 枕:高さは適切か。仰向け・横向きどちらも首が楽な状態、呼吸が深く出来る、首周りや肩周り・胸周りが力が抜けた状態でいられるか。
いかがでしたでしょうか?
チェックポイントをクリアし、身体にあった寝具を使えている場合は安心です。
もし、【身体に合っていない】ものを使っていた場合は、他のものを買うことも検討してみましょう。
または家にあるもので工夫してみるのもいいですね。
特に重視した方がいい寝具は、土台となるマットレスと枕です。
マットレスで沈み込みすぎている場合は、ベッドパッドは厚めのものを選択して身体が沈みにくくするといいですね。
また、柔らかくて沈み込む場合、硬すぎて力が入る場合の両方とも、肩の後ろや肩甲骨のあたり、腰の下・膝の下などにクッションやタオルを挟むことをお勧めします。
硬すぎるマットレスの場合は身体とマットレスの間にあいてしまう隙間を埋めることができますし、柔らかく沈みこみすぎている場合は一部にかかってしまっている体重を分散することで、身体の力を緩めることに繋がります。
同じく枕も、高すぎる場合はバスタオルなどに変更し、低すぎる場合はタオルで厚みを増やしましょう。
こちらは首の後ろ部分にタオルを入れ、隙間を埋めると首の力を緩めやすくことが多いです。
どちらも、横になって楽な姿勢となると、自然と呼吸も楽に、また深くなり、真っ直ぐな姿勢で眠りやすくなります。家にあるタオルやクッションを使って、今日から深い眠りにアプローチしてみませんか。
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姿勢・動作や骨盤の歪み、呼吸の改善には、客観的な指導があることが一番効率的かと思います。寝具など身の回りの道具に関してもご相談に乗れます。
ご自分の身体で気になる部分のある方は、動作・歩行・姿勢・呼吸の専門家である理学療法士視点を入れて、一度ご自身の身体をチェックしてみることはいかがでしょうか。
現在の問題点や、改善するためのセルフエクササイズもお伝えできます。
お気軽にご相談ください。
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