【動作・歩行の専門家】である理学療法士として、身体の歪みや不良姿勢が心身に及ぼす影響と、その改善方法・予防方法をこのブログでお伝えしています。
まずは自分自身の身体を知ろう、ということで姿勢や骨盤の歪みチェックはこちらから。
骨盤や背骨の歪みが歩行にどんな風に影響するのか?はこちらを。
また、【歩行】も理学療法士の専門分野です。
正しい姿勢での正常歩行は、運動不足の解消にも効果的ですし、筋トレにもなりますよ、というお話はこちらです。
この記事の中で、身体の歪みとその原因を考えるにあたって重要なこと、ちゃんと書いていました。
専門家視点で歩行を診るときには、大きく上半身と下半身に分けて観察します。身体を運ぶのは下半身の役割(パッセンジャー機能)であり、下半身に運ばれながらも、スマホを操作したり、何かを持てたりなど自由に動けることが上半身に求められる機能(ロコモーター機能)となります。
【正常な歩行って何だろうか】理学療法士視点で考えてみる より
一体何が重要なことのか。それが本日のお話です。
そもそも、特に女性にとって【骨盤】や【骨盤底筋群】は身体の中で重要な部分だと考えています。
女性はここを整えることでかなり心と身体が楽になります。
何となくいつも悩みの種となるむくみや腰痛、肩こりなどのマイナートラブルがなくなっていったり、病院にかかるほどではないけれどなかなか人にも相談しにくい生殖器・泌尿器のトラブルが改善していくことに繋がったりと、毎日の生活へ大きくプラスとなるような影響をもたらしてくれます。
そのため、骨盤の歪みや、骨盤底筋群の弱化に対するセルフケアやトレーニングを取り入れることはとても有用ですし、同じくらい専門家にかかって自分の骨盤をチェックしたり、それぞれの方に合わせたアドバイスを受けとることも、とっても大切なことだと思います。
もちろん骨盤自体や、骨盤にダイレクトに繋がっている股関節をストレッチしたり、周囲の筋トレをしたり、整体に通って矯正することも適切なアプローチなのですが、より効果を出すために上半身、特に【胸郭】にアプローチすることも、実はとっても重要なのです。
前置きが長くなりましたが…歩行において【下半身は上半身を運び、上半身は自由に動けることが求められる機能】であり、裏を返すと【上半身の自由度が少ないと、それを支えながら移動させる下半身への負担が増えてしまう】のです。
重力のある地球上で生活する以上、上半身の自由度は常に下半身に影響を与えます。そのため下半身への負荷は歩行だけではなく他の動作や姿勢においても影響を与えると言えます。
自由度が大切な上半身の中で、下半身に大きな影響を与えるユニットは【胸の部分(胸郭)】と【頭蓋骨】です。
この2つは、容積または容量が大きいゆえに重さがあります。その重さが背骨を通じてダイレクトに骨盤にかかるため、下半身への影響も比例して大きくなります。
一つ一つを見ていきましょう。
まず頭蓋骨は、積み重なった背骨の上に乗っています。頭蓋骨は複数の骨で構成されているために歪むことは少ないですが、頭蓋骨直下の背骨は可動性が高いからこそ歪みやすく、左右または前後にバランスが崩れることもあります。この背骨の偏位によって重心が偏り、重心の偏りはそのまま下半身に影響します。
もう一方の胸の部分(胸郭)は、背骨と胸骨、肋骨で構成されます。いくつもの骨が含まれ、かつよく動くユニットです。
この胸郭の中には肺・心臓・胃が収まっており、特に肺=呼吸の動きは胸郭の動きに直結します。
また、胸郭の動きはそのまま背骨へも影響し、歪みを引き起こすこともあります。胸郭が歪んだり、柔軟性が落ちてかたくなると、その影響を受けて支える骨盤へも負担や偏りが出ることに繋がります。
反対に【胸郭の動きが良くなると骨盤や下半身への負担も少なくなり、歪みも取れやすくなる】のです。
骨盤や股関節へのアプローチにプラスして、胸郭へのアプローチも取り入れてみるのはいかがでしょうか。
こちらの記事で胸郭への効果的なアプローチを投稿していますので、良ければ参考にしてみてください。
身体の歪みや姿勢・動作の改善には、客観的な指導があることが一番効率的かと思います。
ご自分の身体で気になる部分のある方は、動作・歩行・姿勢の専門家である理学療法士視点を入れて、一度ご自身の身体をチェックしてみませんか?
現在の問題点や、改善するためのセルフエクササイズもお伝えできます。
お気軽にご相談ください。
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