動作・歩行の専門家である【理学療法士】として、病院勤務で何人もの人々を診てきた知識や経験から「運動不足解消には歩くことが一番である」と考えています。
昨日まではそれがどうしてなのかの理由、正常歩行が身体に与える【プラスの効果の内容、そしてその種類の多さ(コスパの良さ)】を書いたり、正常歩行を日常で取り入れるためのポイントなどをお伝えしていました。
運動不足に対しては【歩くこと】はとっても簡単かつコスパがいい対応策なのですが、不良姿勢のままでたくさん歩いているとデメリットが大きくなってしまい、歪みや身体の不調に繋がってしまいます。
それなら、反り腰解消には何をしたらいいのでしょうか?
私が考える反り腰に効果的な筋トレ、それは…
【カエル足太ももプッシュ】と【カエル足キック】です。
そもそも、反り腰はどんな理由で体に悪影響なのでしょうか。
参考はこちら→https://note.com/embed/notes/ne38ee56fec6a
背骨は、図のようにS字カーブを描いています。
【ケアポイント】やっぱり要は「ここ」だと考える より
首(頚椎)は前方へ、胸(胸椎)は後方へ、腰(腰椎)は前方へ、お尻(仙骨〜尾骨)は後方へ。
なぜS字なのか、というと、この形で積み重なることで、人体の中でとっても大きくて重たい頭蓋骨の重量を分散し、重力に反して歩いたり手足を動かしたりと、移動や動作ができるようにするためなのですね。
また、背骨の中心には神経が通っています。
手足を動かす神経だけではなく、消化や吸収、呼吸などの内臓の動きや、汗をかいたり新陳代謝に関わる自律神経もそこを通ります。
背骨の動きが悪くなる、またはS字カーブが理想の形から崩れるということは、頭蓋骨の重さがどこかに強く加わり負担がかかる、手足を動かすにも中心がブレるので動かしにくくなったり、動きの滑らかさが落ちる、または、内臓の働きや新陳代謝にも影響を与える、ということになります。
反り腰は、背骨のうち腰部分のS字カーブが通常よりも強く前に反っている状態です。上記の通りカーブが強すぎると頭蓋骨~胸の背骨までの重さがうまく分散できず、腰の背骨や、また骨だけでなく中を通る神経にも負担がかかってしまうのです。
椎間板ヘルニアに繋がることもあり、理学療法士目線で反り腰は特に改善したい不良姿勢の1つです。
反り腰の主な原因には、以下の3つがあります。
●身体に負担のかかる靴(主に高いヒールの靴)を履いている
ヒールを履くと身体に対し前に倒れるような力がかかります。その力に呼応するように腰を反らせてバランスを取るようになります。
●妊娠・体重の増加
妊娠時にはどんどん前方にお腹がせり出し、また胎児やお腹の重さがあるので、お腹を支えるために反り腰となりやすいです。また腹筋群も胎児によって伸ばされてしまい出せる力が低下してしまい、より腰の骨で支えるようになります。
●運動不足(腹筋の弱化)
デスクワークにより、ストレートネックや猫背などの不良姿勢となることで腹筋群も弱まります。それに伴い骨盤が前傾しやすくなる方もいます(後傾パターンもあり)。骨盤は人体の重心とほぼ同位置にあり、骨盤が前傾することで重心はやや前方へ移動します。そのバランスを取るために反り腰となります。
少し重複しますが、反り腰の場合は骨盤の前傾を伴うことがほとんどです。骨盤が前傾すると、肋骨と骨盤の間を走る腹筋群が正常よりも伸ばされることとなります。伸びた腹筋は力を発揮しにくくなり、そのせいでさらに腹筋が弱っていく、という悲しい状態が続いてしまいます。
早期に反り腰を改善し、使える腹筋をつけていくことで、姿勢よくヒールが履きこなせたり、ポッコリお腹が改善したり、歩きやすくなったりと効果は様々なところに現れます。
そして、お待ちかねの筋トレですが、こちらページがとてもよくまとまっていました。
是非、①・②を取り入れていただければと思います。
https://www.womenshealthmag.com/jp/diet/a40683950/kaeruashi-20220729/
いかがでしたでしょうか。
姿勢改善は客観的な指導があること、応援してくれる伴走者がいることで、最も効率良く効果が出ます。
自分の姿勢が気になっている方は、歩行の専門家である理学療法士視点を入れて、一度ご自身の身体と歩行をチェックしてみませんか?
現在の問題点や、改善するためのセルフエクササイズもお伝えできます。
お気軽にご相談ください。
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